ラグタイムとは
ラグタイムとは音楽ジャンルの一つ、こんな感じの曲(Midi: Maple Leaf Rag)です。どこかで聴いたことがあるような、懐かしいような感じがしませんか?一番有名な曲はエンターティナー(The Entertainer)です。これはきっと誰もが聴いたことがあるのではないでしょうか。これらの曲はラグタイム王と言われた「スコット・ジョプリン」の1900年頃の作品です。
ラグタイムってどんな意味なの? と良く訊かれることがあります。ラグタイムという名前の由来は諸説あり、専門家の間でも様々な議論がされているようですが、はっきりとはわかっていません。私は(恐らくフィクションとは思いますが)以下のエピソードがお気に入りです。
「紳士淑女のみなさまがた、ベン・ハーニーさんは今まで聴いたこともねえような珍妙な音楽をお作りなさった。みなさまがたもその曲をきいっと気に入るにちげえねえと思う。曲の名前は知らねえが、今まで聴いたなかじぁ一番いかした曲ですだ。
「ジャスパー、そりゃあどういう意味だい? 私が先週ぼろ着(ラグ)を着ていたとき弾いた曲のことかい?
「イエス」とジャスパーは興奮して答えた、
「あのラグ・タイムの音楽ですだ。」
ラグタイムは当時の演奏があまり残っておらず(残っていてもピアノロール)、現代の演奏家の中でも弾く人によってジャズ風、クラシック風、ロック風など色々な解釈があるようです。
ラグタイムのことをもっと深く知るには、以下のサイトを訪れてみることをおすすめします。たくさんの発見があることでしょう。
興味があれは、日本ラグタイムクラブ(JRC) に参加登録してみませんか? 参加費は無料。ラグタイム収集家、演奏家、研究家、そして私のようなそれほど詳しくない方も含め、現在150名以上の登録者がいます。さまざまな情報交換がされているのはもちろんのこと、希望すれば楽譜を提供をしてくれる方もいらっしゃいます。お気軽にどうぞ!
ラグタイムを聴く
ラグタイムが聴けるサイトを紹介します。特定の作曲者の曲が聴きたいのであれば Last.fm 、ゆっくりといろいろ聴きたければ Live365.com がおすすめです。
サイト名 | 作曲者/放送名 | 説明 |
---|---|---|
Last.fm | Scott Joplin | 検索窓で聴きたい作曲者名を入力すると、その作曲者のページが表示され、右上に試聴ができる曲の一覧が表示されます。試聴とはいえフルで聴けるものも多いです。 |
Eubie Blake | ||
James P. Johnson | ||
Live365.com | Rocky Mountain Ragtime | ラグタイムが流れ続けるインターネットラジオ、EGMにもってこいです。 |
ラグタイム曲をとにかくたくさん聴きたいという場合、midi音源を探してみてはいかがでしょうか。日本語サイトは残念ながらあまりありませんが、外国のサイトではたくさんの曲が公開されています。中でも内容が充実しているサイトを以下に紹介します。
Midiサイト | 説明 |
---|---|
Warren Trachtman's Ragime MIDI Website | 作曲者ごとにまとまっているので探しやすいです。まずはこちらから探してみると良いでしょう。 |
Perfessor Bill Edwards - Master MIDI Index | 曲名がアルファベット順に分かれており、500曲くらいあります。おすすめです。 |
Colin D. MacDonald's Ragtime - Midi File Locator | スコット・ジョプリン、ジェームス・スコット、ジョセフ・F・ラム、チャールズ・ジョンソン等、500以上の曲があります。 |
ラグタイムの楽譜(ピアノ譜)を手に入れるには
楽譜を手に入れるにはインターネットでPDF等の画像ファイルをダウンロードする方法と、市販の楽譜を購入する方法などがあります。
1. ダウンロードする
ラグタイム曲が多く作られた時期というのは西暦1900年頃と歴史が古く、すでに著作権が切れていたり作者不明な曲が少なくありません。そういったパブリックドメインの曲を検索し、音源や楽譜をダウンロードできるサイトがあります。これを使わない手はありません。
サイト名 | 説明 |
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Classic Ragtime Piano by Ted Tjaden (Google翻訳) |
英語ページですが、よくまとまっており楽譜もたくさんある大変素晴らしいサイトです。左記のラグタイム御三家の楽譜であればほとんどの曲が見つかることでしょう。 |
コロラド大学 Digital Sheet Music Collection | ラグタイム御三家以外の楽譜を探すならこちらがおすすめ。曲名がアルファベットごとに整理されており数百の楽譜が公開されています。表紙のサムネイルも見やすいです。 |
インディアナ大学 Sheet Music Collections | こちらも500曲程の楽譜が公開されています。 |
IMSLP (Google翻訳) | パブリックドメインの音源や楽譜を検索・閲覧できるサイト。クラシック曲などもたくさんあります。今後も情報が充実していくものと思われ、個人的に注目しているサイトです。 |
2. 楽譜を買う
ラグタイムの楽譜は大きめの書店でも数える程しか取り扱っていません。自ずとインターネットで購入することになります。探す順としては以下かなと思っています。
海外で発売された楽譜は曲数も多くお買い得感が高いです。スコット・ジョプリンであれば以下の洋書をおすすめします。
(※参老: Rag Time Betty > 楽譜&書籍ガイド > 国外で出版されたピアノ曲集)
日本のサイトで買う、もしくは書店で買う場合は以下でしょうか。
3. 譲ってもらう
マイナーな作曲者や曲だったりするとどうしても楽譜が手に入らないということもあるかと思います。その場合は、日本ラグタイムクラブの掲示板や mixi のコミュニティなどで質問してみましょう。有用な情報を教えてもらえたり、場合によっては楽譜を提供してもらえることもあるかもしれません。
ラグタイムというジャンルは聴く人がまだ少なく、演奏する人となるとさらに少なくなります。ラグタイム愛好家の方もラグタイムを聴く人・弾く人がもっと増えてもらいたいと思っているはずです(少なくとも私はそう思っています)。思いきってどんどん訊いてみましょう。
もちろん私に訊いていただいても構いませんよ!(メールアドレスは最下部です)
ラグタイムCDを買う
ラグタイムのCDをCD屋さんで探そうとすると案外難しいものです。ジャズの棚にひっそり置いてあったり、クラシックの棚にこっそりあったり…。種類も数少ないです。
そのためインターネット経由で買うことをおすすめします。このぺージの右側メニューの『ラグタイムショップ』欄に購入サイトへのリンクがあります。やはり一番お手軽なのはAmazon.co.jp です。大方の愛好家は輸入物も含めてここから買われる方が多いようです。
Amazon.co.jp で手に入らなければ海外のサイトで探すことになります。アメリカの Amazon.com は日本のAmazonに比べかなり多くのCDを取り扱っています。Amazon.com にも無いければ、CD Baby や Jazz by Mail で探してみましょう。さらに数多くのラグタイムCDに出会えることでしょう。